化けない狐のB級応援!

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駅伝界における真の勢力図とは

明日11月4日は全日本大学駅伝が開催されます。

 

3大駅伝の中で一番知名度の高い箱根駅伝は関東の地区大会なので、正式な日本一決定戦はこちらと言えそうです。

 

 

現在の駅伝界の様相はどうでしょうか。

 

数年前から青山学院大学が黄金時代を築いている、というのが共通認識と言えるでしょう。

そして、その根拠は箱根駅伝で4連覇しているからです。

 

ところがこの青山学院大学、全日本は1度しか制覇した事がありません。

つまり、全国大会での結果だけを見るならば、まだ黄金期とまでは言えないのです。

 

あと半年足らずで終わりを告げる平成時代。

平成初期に圧倒的な力を見せていたのは大東文化大学でした。

 そこから山梨学院、そして神奈川大学の台頭。

順天堂との紫紺対決から抜け出し、黄金時代を築いた駒澤大学

伏兵亜細亜大学の大波乱から始まった群雄割拠の戦国駅伝。

2代目山の神、柏原と共にやってきた東洋時代。

そしてまたしても山の神と共にやってきた青山学院時代。

時代は常に移り変わってきました。

 

 しかしこれもまた、箱根での結果から生まれた風潮でした。

では、本当は全国大会の最高峰である全日本大学駅伝を真の日本一とするならば、平成駅伝史はどのような時代を辿ってきたのでしょうか。

 

平成始めに頭一つ抜けていたのは、やはり大東文化大学でした。

 

そして1992年から1995年まで早稲田大学が4連覇を果たしています。この間、箱根駅伝では1度しか優勝がありませんでしたが、ここに隠された早稲田黄金期が存在していました。

 

その後、神奈川大学は順当に優勝を果たしましたが、出雲駅伝5連覇、箱根駅伝も3回制した山梨学院大学は一度も全日本制覇に届きませんでした。

 

 その後は長らく駒澤大学の黄金期が続きます。

箱根駅伝では最後の優勝以降、シルバーコレクターが定着した駒澤大学ですが、全日本では順調に優勝回数を伸ばし続けています。

 

確かに印象の上でも全日本ではいつも駒澤が優勝して期待され、箱根で一歩及ばずに敗れるといった光景を何度も目にした記憶があります。

東洋大学の全日本初制覇となった2015年に柏原も設楽兄弟も達成できなかった優勝と紹介されていましたが、駅伝界のトップを走り続けていた東洋大学がこの間に1度も優勝していなかった事も駒澤大学にとっては追い風となりました。

 

改めて見てみれば、東洋大学は2015年。青山学院大学は2016年にようやく初優勝。そして優勝はこの1回のみと、イメージとはかなり異なる結果になっています。

 

もし何も知らない人がこの結果だけを見れば、どちらもまだ頭角を現して間もない新興校と思う事でしょう。

 

 

さて、箱根駅伝の全国大会化が噂されています。

それ自体は結構なのですが、1つ気になる事があります。

 

全日本大学駅伝の立ち位置がよく分からない事にならないか?

 

現状、ただでさえ最重要駅伝の座を箱根駅伝に奪われています。あっちは地方大会でこっちは全国大会なのに!

全国大会である事がこの駅伝のアイデンティティだったというのに、箱根駅伝が全国大会化されれば、ますます全日本大学駅伝はオマケの大会感がしてきます。

 

出雲駅伝は良いのです。開幕戦の意味合いもありますし、何より距離が短く他の駅伝とは様相が異なっていますから。

 

ところが全日本大学駅伝はそこそこの距離にフラットで特徴の無いコース、微妙な時期に開催され扱いも微妙と、あまりにも普通すぎる駅伝です。

 

何か特徴や個性があればもっと盛り上がるのでしょうが。

 今年から区間配置も新たなものへと変わりました。これでよりレースが面白くなってくれれば、全日本大学駅伝の存在もより大きなものになるのではないでしょうか。

 

それともう一つ、実は筆者の住んでいる地域では全日本大学駅伝の地上波放送がありません。こういったところも、箱根駅伝との差になってしまっているようです。

abemaTVが生中継をしてくれるそうなので、同じく地上波で見られない方に紹介させていただきます。

 

B級好きとしてはオープン参加の日本学連選抜と東海学連選抜が気になっていますが、優勝は少し期待値の下がっている東海大学が意外に有利かなと個人的には思っています。

 

まずは明日のレースを楽しみに待ちましょう。