それまで全く知らなかったスポーツを見るようになる時、一番楽しめる方法は何でしょう?
王道なのは贔屓選手を作る事です。ある一人を応援してみると、その選手の得意とする戦術からスポーツの面白さが分かってきます。
そしてその選手の背景に感情移入し、ライバルや仲間、師匠や憧れの人が分かってくる。こうして一つの物語がある事に気が付きます。現在進行形のドキュメンタリーを見ている感覚です。
それが出来上がった頃には、すっかりそのスポーツの虜になっている事でしょう。
そしてもう一つは、嫌いな選手に注目する事です。ただし"嫌いな選手を嫌いになってはいけない"
矛盾しているようでこれが一番大切な事です。
嫌いだからこそ、何か弱点を探します。よくよく注目して、気が付けばその選手の背景も見えてきます。するとどうでしょう、不思議な事に好きな選手と同じ段階を踏んで、嫌いな選手に詳しくなっていきます。
ファンよりも詳しくなければアンチは務まらないとはよく言ったものです。
ファン同士で争ってはいけません。それは選手をだしにしたただの喧嘩です。ライバルなんていう清々しい物ではないけれど、笑いのある野次を飛ばし合うような、そんな関係が一番良いのです。
彼らは悪役ではなくヒール。ヒールはヒーローよりも魅力的でなくてはいけない。だからこそ面白い。
嫌な気持ちになって見ても、何も楽しくないですから。負けろ負けろと熱く応援する?ことで初めて楽しくなります。
ブログ主は阪神ファンの例に漏れず、巨人が嫌いです。2003年の優勝の年から応援していたのですが、最初に選手を覚えた球団が阪神と巨人でした。
大学駅伝では順天堂が好きで青山学院が嫌いです。今年東海が優勝して思わずガッツポーズをしました。それと同時に、消えた天才に出演していた出岐を見て寂しい気持ちにもありました。
相撲では豪風と安美錦が大嫌いでした。何の嫌がらせなのかこの2人、よりによって自分が応援している力士にばかりやたらめったら強いんです!
元々強い力士で、他の力士にも勝っているのであれば諦めもつきますが、なぜか対贔屓力士の時ばかり本気を出して、他では無気力に見えるんです。
そんな2人も今年に入って引退してしまいました。そして引退発表の日、野球の久慈が引退した時も泣かなかったのに、不思議とこの2人の時には涙が出てきました。
馬鹿野郎! 何引退してやがるんだ! と。
そして気が付いたのです。自分は豪風と安美錦が大嫌いで大好きだったと。