今は出雲駅伝のシードが無くなったので見られなくなりましたが、かつては出雲駅伝と箱根駅伝の予選会の両方に出るチームがいました。基本的に箱根駅伝が次年度の出雲駅伝の選考対象なので滅多に起こりませんが、出雲駅伝でシードに入り、その年度の箱根駅伝でシードを落とすとこうなることがあったのです。
問題は1週間しか間が無かったことで、本戦なのは出雲駅伝のはずなのに、扱いの大きい箱根駅伝予選会を優先して出雲駅伝ではほとんど主力を出さないという様子をしばしば見掛けていました。2009年の出雲駅伝での駒澤大学がこれで、10位に沈んでいましたね。
実はこの現象がちょっと好きでした。いつもは見られない選手をみることができますから。選手達にとってはこの短いスパンはとても大変でしょうけれど。
そして今年は箱根駅伝予選会が例年よりも1週間遅かった影響で似たような事が起こっています。そう、来週にはもう全日本大学駅伝が待ち構えているのです。こちらは正真正銘(記録上は)日本一を決める大会ですので、出雲駅伝よりもさらに格上です。
予選会に出場した大学でこちらにも出場するのは、城西大学、東京国際大学、明治大学、早稲田大学、日本体育大学と5校もいます。これは他の地区の大学にとっては大きなチャンスとなりそうですね。
特に城西大学は箱根駅伝への出場が叶いませんでした。つまり、この全日本大学駅伝が今年の勝負の場となります。それであれば、いつも以上に力を入れてくることでしょう。
以前にも明治大学が同じような立場になった事がありました。その時にはチームとしては散々な成績でしたが、現キャプテンの当時2年だった阿部選手が区間新でMVPを取り意地を、それも弩級の意地を見せてくれました。
地獄の底から、新しいヒーローが誕生することだってきっとありますから。
城西大学のレースにも注目です。