何とか場所が開催されました。
9年前にも残念な事件のために春場所は中止になりましたが、春場所というのは何かがあるのかも知れませんね。
とにかく、場所中に中止されるが一番空気を悪くしますから、何とか千秋楽までもってもらいたいものです。
仮に場所中に中止となった場合、番付などはどうなるのでしょうか。その時点での勝敗で判断するのか、しかしその場合角番の扱い等はどうなるのか。色々な不安がよぎります。
さて、土俵外の騒ぎに対して、土俵内の春場所は非常に安定しています。
ここ数年の初場所が
2016 琴奨菊
2017 稀勢の里
2018 栃ノ心
2019 玉鷲
2020 徳勝龍
と大荒れなのに対して春場所は
2016 白鵬
2017 稀勢の里
2018 鶴竜
2019 白鵬
と全員が横綱です。
史上最大の下克上の翌場所、どういった結果になるのでしょうか。
大穴狙い幕内最高優勝予想:霧馬山
かなり早い段階から注目されていた力士ですが、幕下上位で足踏みが続く中で忘れられかけていた力士でした。
ところが、横綱鶴竜が移籍してきてから一転、再び新時代の怪物として脚光を浴び始めます。新入幕だった初場所、序盤こそ幕内の壁に当たったかと思われましたが、15日間も経たないうちにさらなる覚醒を見せます。大型力士も小兵力士も制し、8連勝で場所を終えたのです。
霧馬山の強みは何といっても、どんな力士にも存在する苦手なタイプというものが見当たらない事でしょう。つまり、止める力士が思い浮かびません。スピード感のある相撲スタイルなので、上位も初見では倒してしまうのではないかと期待されます。
名実共に誰が優勝してもおかしくなくなった今、霧馬山の優勝は充分あり得ます。大穴とも言えないのかも知れません。
その他注目力士
豊ノ島 幕下2枚目
それでも豊ノ島は現役続行を選びました。親方株を再取得するという話をとんと聞かないので、彼の性格もあるのでてっきり協会には残らずタレントにでも転身するのかと思っていましたが、実際は親方を希望していたのでしょうか。
とにかく、長く三役の常連であったベテラン力士が幕下に落ちても現役を続ける事自体が異例です。それなのに、豊ノ島は2回目。感動的な復帰を経て、さらにキャリアを積んだ後の陥落です。今度は故障が理由でもありません。
これほどまでに現役に拘った力士がいたでしょうか。それでも、もう一度琴奨菊との対戦を。そんな夢があっても良いと思います。
南宮 東序二段82枚目
一番弱い力士、服部桜である事は間違いありません。しかし、定期的に服部桜にも負けてしまうのではないかと心配される力士が登場します。
南宮もその一人でした。力士とはいえ入門したてはビックリするほど細い力士がいます。しかし南宮はそんな力士達と比べても一際線の細い力士でした。
前相撲は0勝3敗1休、初めて番付が載った場所でも6休した後、服部桜と一番だけ取って勝利しています。これは、あまりもの細さに故障を防ぐための措置だったようです。
そんな力士がわずか1年でここまでやって来ました。まさに0からスタートした力士、どこまで行けるのか。南宮のドラマをこれから追っていきたいですね。