初場所優勝者
2018 玉鷲 関脇 初
2019 栃ノ心 平幕 初
2020 徳勝龍 平幕 初
2021 大栄翔 平幕 初
春場所優勝者
荒れる春場所は今や昔。荒れに荒れる初場所の一方で、春場所は極端に荒れにくい場所となっています。春場所で横綱以外の力士が優勝したのは、白鵬がまだ大関だった時代にまで遡ります。
そんな春場所ですが、今年出場する横綱は白鵬のみ。鶴竜は土俵に戻ってこれるのかどうか自体が不透明な状況です。
時代が動きかけた時、混沌極まった時、思い出したように強い白鵬は舞い戻ってきました。10年ぶりに日本出身力士が優勝し白鵬が久方振りに3場所連続で優勝を逃した時、覇権が田子ノ浦に移りかけ白鵬が4横綱で最も優勝から遠ざかった力士になった時、最後の上位総皆勤となったあの場所でも、白鵬は潮流をせき止め続けてきました。
今回はどうでしょうか。連続皆勤したのは遙か昔の2017年。それ以来は休場と優勝を繰り返してきた印象ですが、これまで連続での全休はありませんでした。それが今回は3場所連続全休明けの場所となります。途中休場を含めても2場所が最長だったものが、今回は4場所+中止場所。最後の優勝からの経過時間も最長タイとなり、今場所優勝を逃せば初めて丸1年間優勝が無かった事になります。
これだけの逆境の中、ついに決壊するのか、それとも再び時計の針が戻るのか。運命を決する場所だと言えるでしょう。
大関昇進レースもまだ終わりません。照ノ富士が再挑戦の場所となり、大栄翔も一気に戦線へと浮上してきました。隆の勝も不気味ですし、高安も虎視眈々と狙います。もちろんいい加減御嶽海は上がらなければいけない立ち位置です。三役全員が連続で残留し続ける今の状況にも珍しいものがあります。
誰が優勝するのか分からない緊張感は継続されていながらも、全体のレベルは上がってきたように感じられます。大関は巷で文句ばかり言われていますが、今の大関陣は強いです。気が付けば2桁勝っているので、綱取りまではあと一歩といったところでしょう。
大穴狙い幕内最高優勝予想:剣翔
故障さえなければこの力士はとても強いです。やる気さえあればこの力士はとても強いのです。再び以前の十両安定に戻ってしまったかとも思いましたが、また上がってきました。優勝する力士は、安定感よりも爆発力が求められます。調子が良い場所で勝ちきる能力は充分。この混沌の土俵でもまだ出ていない連続平幕優勝。平成初期にあったきりの記録が見られるでしょうか。
その他注目力士
西十両13枚目 錦木
以前紹介した錦木ですが、一時の活躍以来急落してしまい関取の座が危うくなってきました。スケールが大きくロマンのある力士、このままでは終われません。
西幕下15枚目 北青鵬
コロナの影響で最速関取昇進(付出除く)を逃しましたが、無傷での関取昇進の可能性はまだ残されています。この力士に初めて土を付けることになるのは一体誰でしょうか。
東幕下21枚目 吉井
負け越し無しでついにここまで上がってきました。歴代の黄金期を築き上げた力士達はここからもう一段ギアを入れ替えています。今場所5勝目を挙げることができたのなら。数年後には吉井(四股名は付くでしょうが)時代がやって来るかも知れません。
東三段目70枚目 煌
名前がかっこいい。