照ノ富士が新横綱優勝。頭一つ抜けていることを証明する場所になりました。星取に関しては意外性が無くて塩場所でしたが、1番1番の取り組みは面白いものが多かったですね。
照ノ富士は太く短くと言っていますが、実は照ノ富士丈夫説が濃厚になってきたように思います。真価は白鵬が帰ってくる来場所に試されるでしょうか。万全の白鵬を倒すことが、照ノ富士に残された最後の使命だと言えるでしょう。
あっさり決まりそうな場所を何とか千秋楽までもつれさせて盛り上げたといった場所でした。大関陣は何とか勝ち越し、三役もここ最近は入れ替わりが少ないです。安定はしているのですが、その分どんぐりのイメージが強くなっています。
旧世代が淘汰されていく中、妙義龍や隠岐の海、遠藤といった前時代の力士が健在を示しました。一時は引退危機だった松鳳山も、ご当地場所は久々の幕内になりそうです。
それでも今一つ印象に残らなかったのは、ここ最近毎場所見られた昇進のかかった相撲が無かったからでしょうか。落ち着いた時代が始まりつつある今、スポットライトを浴びる事ができる力士は現れるでしょうか。
場所前に注目していた力士たち
東前頭17枚目 千代の国
やはり前半は強かった! 序盤は5連勝していました。惜しくも2桁には届きませんでしたが、怪我さえなければ強いということを示しました。
東十両筆頭 水戸龍
不運な昇進見送りからの今場所。途中休場の憂き目に遭い、十両下位からまた出直し。来場所でついに丸4年十両生活。果たして入幕できる日は来るのでしょうか。照ノ富士と逸ノ城が同じ飛行機で来日したことはよく語られています。本当は水戸龍も一緒に居たはずなんですけどね。
東幕下筆頭 平沢
東の筆頭で5勝と文句無しの昇進です。本当に良かった!
東序ノ口5枚目 霧乃華
東序ノ口6枚目 澤勇
東序ノ口7枚目 我妻桜(白石桜)
西序ノ口11枚目 肥後光
幕内最高優勝ならぬ序ノ口最低劣敗は肥後光と先代最弱力士の森麗の争いに。この1番でも全く勝負にならず、8番相撲が組まれましたがそこでも勝てずに肥後光が全敗。ここ最近はほぼ服部桜にしか勝てていなかっただけに、今後が心配されます。
霧乃華と澤勇は負け越しましたが、我妻桜は勝ち越しただけでなくもう1番積み上げ、5勝しました。体重は順調に増えてきているようなので、最下層は脱出できた感がありますね。
入門当初はあまりの体の弱さに服部桜の連敗を止める候補筆頭と言われた南宮は序二段で初の勝ち越し。同じくかつては序ノ口から抜け出せなかった阿稀改め瞬鶴は、何と序二段で6勝を挙げました。どんなに弱い力士であっても、強くなれる可能性はあるということですね。元々やる気だけは充分と言われていた瞬鶴なので、今後に期待です。
九州場所予想番付
幕内上位
御嶽海 関脇 明生
逸ノ城 小結 霧馬山
大栄翔 前1 若隆景
隆の勝 前2 阿武咲
隠岐の海 前3 妙義龍
遠藤 前4 宝富士
豊昇龍 前5 高安
照ノ富士がいよいよ東へ。そして相変わらず三役ロックが酷い。幕内中下位の好成績者の配分が難しくやや違和感がありますが、宝富士は照ノ富士と同部屋で正代とも対戦が無かったですし、遠藤も妙義龍も大関戦があったので、この順番がしっくりきます。
明生は気が付けば勝ち越していましたね。舞の海さんがまだまだ明生は上位の力が無いと言っていましたが、先場所も小結で勝ち越しているのにそれは無いだろうと思っていたので、見返してくれて良かったです。それでも意外に感じてしまうのは、明生が地味力士の系譜だからでしょうね。大関挑戦するくらいになって、知名度が上がってほしいです。
幕内十両入れ替え
↓ 徳勝龍・千代ノ皇・一山本・剣翔
ここは波乱なし。松鳳山は千秋楽の入れ替え戦で久々の入幕をもぎ取りました。
十両幕下入れ替え
↑ 寺沢・平戸海・荒篤山・(常幸龍)
↓ 朝志雄・貴健斗・西十両9枚目の空欄・(旭秀鵬)
4枠目がどうなるか。星数では弱いですが、常幸龍は直接対決に勝っています。勝っても入れ替わらなかった事はあるので、運用はかなり流動的です。旭秀鵬はこれまで度々ピンチを乗り越え関取の地位を守ってきましたが、ついに陥落となるのでしょうか。一応入れ替わりで予想します。
千代嵐はあと一歩、届きませんでした。