青山学院大学の圧勝で終わった今回の箱根駅伝。本命視されていたチームの独走ぶりを見れば波乱なしの大会だったようにも思えますが、実際にはかなり荒れた大会でした。むしろ唯一荒れなかったから青山学院大学が優勝したとも言えそうです。
全区間で1桁順位で走ったのは青山学院大学のみ。他のチームは全て、なんと3区間以上2桁順位の区間がありました。吉居選手や田澤選手が流石の走りをした一方で、全体的には有力選手の凡走も多かったように思えます。
順位予想は完全に事前情報に騙された形でした。青山学院は岸本・佐藤の2枚看板がどちらもチーム練習に姿がなく、往路に起用されなかった&繋ぎ区間に当日エントリーされるとは考えにくいことから、欠場が噂されていましたが、当然のように出てきましたね。しかも本調子でした。シンプルに予想すれば駒澤と比較しても断トツの優勝候補だったのに。次はもう直前の情報は信じないことにします。
チームの格差が広がったようにも思えますが、実際には青山学院との差ができただけで、全体的には混戦になりました。2位の順天堂大学との差で見ると
2 順天堂大学
3 駒澤大学 :24
4 東洋大学 :26
5 東京国際大学 :41
6 中央大学 1:11
7 創価大学 1:57
8 國學院大学 2:37
9 帝京大学 3:33
10 法政大学 4:13
11 東海大学 5:05
12 神奈川大学 5:27
13 早稲田大学 5:30
14 明治大学 5:55
ここまでの大混戦でした。もし順天堂大学が優勝チームだったら、数十年に1度の大盛り上がりだったでしょうね。
さて、気が早いですが次年度へ向けての勢力はどうなるでしょうか。青山学院はここまで数年の谷間世代を乗り越えることができたので、まだしばらく黄金時代は続きそうです。今回元々優勝候補に挙げられていた順天堂大学や駒澤大学も主力は下級生。一方で出雲では東京国際大学に勝てるビジョンが思い浮かびません。来年度は、今年度と似たような構図が続きそうな予感がします。
これから強くなりそうなチームはどこでしょうか。新1年生のスカウトでは、久々にシード権内へ帰ってきた中央大学の圧勝です。今回を皮切りに、また連続シード記録が始まりそうな予感がします。
東海大学と早稲田大学が流れて激戦必至の予選会は、立教大学と慶應義塾大学の古豪2チームが次の注目株になりそうな予感です。一方で厳しい立場に追い込まれている日本大学は復活することができるでうか。大東文化大学や上武大学も、遠ざかりつつあります。それでも一定のラインで踏みとどまっていれば専修大学のように帰って来られる可能性もあるので、来年が正念場です。
予想順位との差
シード校は10チーム中、9チーム正解でした。どうして優勝予想した早稲田大学と最下位予想の法政大学だけ外れたのだろう。
1位 青山学院大学 +3
2位 順天堂大学 +3
3位 駒澤大学 -1
4位 東洋大学 +6
5位 東京国際大学 +4
6位 中央大学 +2
7位 創価大学 -4
8位 國學院大学 -2
9位 帝京大学 -2
10位 法政大学 +10
11位 東海大学 0
12位 神奈川大学 +6
13位 早稲田大学 -12
OP 関東学生連合 +2
14位 明治大学 -2
15位 国士舘大学 +2
16位 中央学院大学 -1
17位 日本体育大学 -3
18位 山梨学院大学 -5
19位 駿河台大学 0
20位 専修大学 -4
次からは、各チームについて振り返っていきます。