化けない狐のB級応援!

一流所ではないし名脇役でもないけれど、ちょっとは活躍していて。 ブレイクはした事ないけれど、プチブレイクはしていて。 そんなB級を応援しよう。

一騎打ちと思いきや3つ巴、3つ巴と思いきや・・・・・・

 今年こそ荒れないかと思われた初場所照ノ富士が時代を作り、荒れ続けた初場所をようやく平定して1つのジンクスが完結するかと思われていました。

 実際、中盤までは万全の相撲。御嶽海が並走していても、心のどこかでどうせいつもの御嶽海だろうなと。期待させておいて、負けるのだろうなと。

 

 しかし今場所の御嶽海はなかなか負けません。あれよあれよという間に12勝まで来ました。明日勝てば、昇進目安となる3場所33勝に届きます。

 貴景勝と正代は既に角番が確定。そして現状1横綱大関の寂しい番付です。役力士は東西に欠けを作れないという番付の制約上、大関以上の力士は2人必要です。もし来場所貴景勝と正代が陥落してしまうと、関脇以下の力士から強制的に誰かが大関昇進を果たすことになります。

 そんな史上初の珍事は避けたいはずですし、今日の勝利で実際には御嶽海の大関昇進は当確と言えそうです。

 

 一方の照ノ富士は流石と言うべきか、好調とは言えないながらも常に優勝戦線にいました。上位陣が複数逃げの体勢に入ると、なかなか下からの突き上げは起きにくいものですが、今場所は阿炎がいます。

 序盤勝ち進んでいても、終盤まではなかなか続かないものです。実際、前半戦に絶好調だった玉鷲や宝富士もいつしか平凡な成績に。阿炎も中盤に連敗したところで脱落したかに思われましたが、そこから再び勝ち進んできました。

 12日目、この状況で御嶽海と照ノ富士が同時に負けるとは誰が予想したでしょうか。ここに来て、結局連敗が響いて脱落かと思われていた阿炎に再び優勝の目が生まれました。それでもその勢いのある阿炎を下した御嶽海が星を伸ばし、今度こそ脱落と思われた今日、自力で照ノ富士を引きずり降ろして三度浮上。もう何が起きてもおかしくはありません。

 そんな阿炎の活躍だけでも面白いというのに、今場所はまだ終わりません。4本目の矢が存在しました。

 

 東前頭14枚目、琴ノ若。10日目までに3敗し、ここまで特に注目もされていませんでしたが、3力士の争いで盛り上がる影で、密かに星を伸ばしてきました。

 とはいっても、条件は厳しいものです。今日も流石に隆の勝相手では分が悪いと感じていましたし、ここで勝ったとしても照ノ富士は負けないだろうと思っていました。

 それがこの結果です。阿炎の頑張りは、同時に琴ノ若の希望も繋ぎました。

 千秋楽になって、いきなり注目を浴びたこの力士。まさかはあるのでしょうか。

 

 可能性としては低いでしょう。しかし、そもそもこの状況になる可能性自体低かった訳です。そして何より徳勝龍の前例があります。今場所琴ノ若が優勝したとしても、あの時ほどの驚きはありません。

 

 笑点初登場の桂宮治さんも気になりますが明日の千秋楽、見守りたいと思います。