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大相撲令和4年春場所感想&夏場所番付予想 流れは変わったのか

 流石に琴ノ若の逆転優勝はありませんでしたが、見応えのある千秋楽でした。(2場所連続2回目)

 

 若隆景の歓喜の裏で、あまりにも辛い高安の表情。その心中は想像することもできません。かつての稀勢の里を彷彿させるシルバーコレクター。32という年齢を考えても絶対に逃したくないチャンスでした。叶った夢1つの裏には、100の叶わなかった夢がある。そんな大相撲の姿を目の当たりにしました。

 一方の若隆景は後半戦に圧倒的に強い傾向(先場所まで3場所連続でラスト5日は全勝)があるので、中日1敗で折り返した時から注目されていました。後半戦というよりも格下に落とさない力士という認識が正しいのかも知れません。来場所以降も上位陣に勝っていけば、取りこぼさない分大関どころか横綱の候補にも挙がってきます。

 琴ノ若は気が付けば優勝争いに残っているといった様子で、2場所連続で千秋楽まで残っていたのは驚きです。相撲にこれといった特徴が無いためか、家系の割には目立っていませんが、上位総当たりで勝ち越せるようになれば面白い存在です。

 

 大栄翔の優勝を最後に優勝者は固定化されつつあり、記録的な長さだった大相撲五代十国時代は幕を下ろしたかに思えましたが、まだまだ初優勝を虎視眈々と狙う力士がいたようです。

 乱世が続いているというよりは、照ノ富士横綱に昇進し、御嶽海が大関に昇進するという番付が実力に追いつく状態になるまで時間がかかりすぎ、早くも次の波が押し寄せてきているようにすら思えます。例えば豊昇龍。まだ大勝ちをしていないのでそこまで風格は出ていませんが、年齢を考えれば新三役での勝ち越しは驚異的。近いうちに一時代を築く予兆にも思えます。

 まだ1場所休んだだけの照ノ富士ですが、来場所以降3場所以上優勝の間隔が空くと話は変わってきます。その隙をついて、さらに上の地位を狙う力士が現れてくるはずです。

 

 

 

場所前に注目していた力士

逸ノ城 西前頭2枚目

 決して調子は悪くありませんでした。いつもの淡白さと比較すると、粘りも見せました。それだけに、思ったより星が付いてこなかった印象です。来月で29歳。未完の大器は、未完のまま終わるのでしょうか。

 照ノ富士逸ノ城と同じ飛行機でやってきたライバル水戸龍はまたしても新入幕確定かと思わせる前半からあれよあれよと失速。このまま永遠に十両なのではと思えてしまいます。千秋楽竜電に勝っていれば、ワンチャンスくらいはあったのですが。

 

西幕下1枚目 栃丸

 4連勝後に3連敗、そして西の筆頭。万年関取候補。いかにも嫌な予感のする組み合わせでしたが、周囲の状況を考えると上がれそうです。ここ最近は、幕下筆頭付近で苦労していた力士の昇進がトレンドですね。

 

序ノ口10枚目 琴手計

 同部屋対決を制して見事序ノ口優勝。この調子であれば、すぐにでも上位まで駆け上がりそうです。

 

 

 

夏場所番付予想

幕内上位

照ノ富士 横綱

 御嶽海 大関 正代

     大関 貴景勝

 若隆景 関脇 阿炎

 豊昇龍 小結 大栄翔

  高安 前1 逸ノ城

 霧馬山 前2 琴ノ若

北勝富士 前3 遠藤

  玉鷲 前4 隆の勝

 阿武咲 前5 翔猿

 

 千秋楽終わってみれば正代>貴景勝。正代がトリックスターにような扱いに。枠がなかなか空かない三役ですが、東筆頭は星数以上に重視される傾向があるので、大栄翔が小結の可能性が大と読みます。それ以降は若干のぶれはあっても、比較的組みやすそうです。

 

幕内ー十両入れ替え

 王鵬・東龍・翠富士・(千代丸)

 天空海・輝・千代の国・(英乃海)

 千代丸と英乃海の入れ替えはかなり微妙なラインですが、単純計算で千代丸のほうが上になる分、若干有利には思えます。

 

十両ー幕下入れ替え

 千代嵐・栃丸・(西川・北青鵬)

 琴裕将・白鷹山・(美ノ海・貴健斗)

 ここはさらに難しい。西川と北青鵬は、十両に2つ勝っている点で西川のほうが有利でしょうか。北青鵬は大事な千秋楽に黒星でした。ここ最近は星が足りなくても残ることが多いので美ノ海・貴健斗が残る可能性もありますが、ここは半枚の差で貴健斗が残留。西川と美ノ海は入れ替えと予想します。