化けない狐のB級応援!

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大相撲令和2年11月場所感想&初場所番付予想 お約束も永遠ではない

 長く途絶えていた大関の優勝が成りました。すっかりと忘れられていた綱取りの響き。ようやくそれを思い出せそうです。

 現在、優勝2回の力士は御嶽海、照ノ富士貴景勝の3力士がいます。混沌の時代、最もオッズが高かった徳勝龍が優勝した時点で誰にでも1度は優勝のチャンスがあります。そして2回優勝すれば、それは強者の証と言えるでしょう。しかし3回以上優勝しているのは両横綱のみ。この3回目の壁を打ち破った力士こそが、覇権を握ることとなるのではないでしょうか。

 とはいえ、常識では考えられなかったようなことが当たり前に起こるようになった今、何事も絶対はありません。先場所○○以来と大騒ぎされていた皆勤15連敗が、2場所連続で出てしまうくらいですからね。

 

 今場所は引退が相次ぎました。まずは琴奨菊。かつてこの力士は好きではありませんでした。いつも稀勢の里の邪魔だけをして、白鵬にはちっとも叶わないから。しかしそれは、琴奨菊自身が優勝をすることによって打ち破られました。

 大関から陥落後も長く取り続け、一時期は若手嫉妬民と呼ばれていたとか何とか。相変わらずのKYぷりもこの頃には愛称となっていました。いつも負けろと思いつつ、本当に危ない時にはお願いだから生き残ってくれと願わずにはいられない。彼もまた、大嫌いで大好きな力士でした。

 千秋楽恒例の神EDにて琴奨菊のボードが外される演出にはぐっとくるものがありましたね。

 

 そして臥牙丸。あれほど愛嬌のある力士はそういないでしょう。晩年はなかなかインタビュールームを訪れる機会がありませんでしたが、この力士のインタビューは本当に面白かったです。普通ならばアナウンサーの質問に受け答えするところを、自分から語りはじめ、いつまでもニコニコしながら喋り続けていました。

 今年1年休場を続け、引退するでもなく続報も無いのでどうしてしまったのかと心配していましたが、引退後も日本に残るそうですね。SNS禁止令のために止まっていたTwitterも再開するのでしょうか、楽しみです。

 本当は最後にもう1度だけでも土俵に立っている姿を見たかったのですが。けれども番付外転落防止に千秋楽のみ出場すると十中八九服部桜と当たりますし、そしたら服部桜が国技館の外まで飛ばされそうなので、これで良かったのかな。

 

 そしてもう1人、飛天龍も引退しました。ファンでない方は、まだ現役でいたことに驚くかも知れません。私はほぼ名前だけで応援していたのですが、2場所だけとはいってもれっきとした関取経験者です。飛翔富士と存在が被るなといつも思っていたのは内緒。

 

 思えばほんの数年前の事なのです。白鵬は当たり前のように優勝し、たまに波乱を起こすのはやはりモンゴルの横綱稀勢の里は綱取り詐欺だし、琴奨菊豪栄道は角番だし、妙義龍や栃煌山が三役を独占している。いつまでも続くかとすら思えたその時代は、もはや跡形もありません。当時の常連で未だに元気なのは隠岐の海くらいでしょうか。

 そういえば、日本出身力士という枠組みもすっかり聞かなくなりました。あれだけ遠かったはずなのに、今となってはそう珍しくもなくなりました。もしかすればウィンブルドン現象というよりは、モンゴル4横綱が強すぎただけだったのかも知れません。

 

 

場所前に注目していたポイント

東小結 照ノ富士

西小結 高安

 照ノ富士は言わずもがな、来場所は大事な場所となります。高安も勝ち越し、次に繋ぎました。まだまだ大関復帰のチャンスはあるはずです。

 

西幕下1枚目 納谷

西幕下3枚目 琴太豪

 納谷は今度こそ文句無しの成績で昇進となりそうです。スケールの大きい相撲なので、会場を沸かせそうですね。一方琴太豪は厳しい結果に・・・・・・この地位は勝ち越してもほとんど上がらないにも関わらず、負け越せば一気に転落します。簡単にまた次があるさとは言えない状況ですが、戻って来ることを信じたいですね。

 

西幕下33枚目 吉井

 今場所も絶体絶命の状況から驚異の粘りで勝ち越しました。やはり只者ではないということでしょうか。

 

東幕下53枚目 阿蘇ノ山

 こちらは惜しくも負け越し。順調に力を付けてるとはいえ、若くもないのでもう一皮むけたいところですね。

 

西序ノ口16枚目 森麗

 今場所も負け越し。それでも、本当に一番弱い層と比較するとまだ力はあるように見えますが。果たしてもう一度勝ち越すことはできるのでしょうか。

 

 

 来場所は面白くなると思います。以下のように上位陣は全員負けられない場所となり、簡単には休場できないでしょう。最後に土俵に立っているのは誰なのか、期待したいですね。

 

貴景勝 綱取り

照ノ富士 大関取り

 

白鵬 進退場所?

鶴竜 進退場所

正代 角番

朝乃山 角番

 

令和3年初場所番付予想

 上位の番付はやや難航しそうです。御嶽海が7勝という微妙な星取りなのに対して上位の好成績者がいます。関脇の7勝は平幕に落ちることもありますが、北勝富士と大栄翔の間に差を作るのもしっくり来ません。以前4小結になった時もありましたが、その時と比較するとまだ星数は少ないように思います。迷いますが、今回は入れ替え無しと予想しました。

 なお、単純計算だと琴勝峰と栃ノ心の番付は逆ですが、ここは上位対戦圏内か否かを重視しました。他とのバランスを取っても、このほうが座りが良いですしね。

 

  白鵬 横綱 鶴竜

 貴景勝 大関 正代

 朝乃山 大関

照ノ富士 関脇 隆の勝

  高安 小結 御嶽海

北勝富士 前1 大栄翔

 若隆景 前2 阿武咲

 宝富士 前3 琴勝峰

 栃ノ心 前4 玉鷲

隠岐の海 前5 遠藤

 

 幕内と十両の入れ替えは分かりやすいですね。明瀬山はここに来てまさかの2度目となる幕内昇進となりそうです。翠富士は以前5年後に上がってくる力士として予想しています。ほぼ勘でしたが、案外外れていないかも知れません。

↑明瀬山・翠富士

↓琴勇輝・炎鵬

 

 十両と幕下の入れ替えも波乱は無さそうです。勢は何とか踏みとどまる事ができましたが、もう後がありません。何とか3月のご当地に帰りたいところです。

↑納谷・竜虎・矢後・白石

↓富士東・阿炎・錦富士+琴奨菊(引退)