1月1日にはニューイヤー駅伝の号砲が鳴ります。
知名度こそ箱根駅伝に及びませんが、日本代表クラスの選手が共演する最高峰の大会です。
ここ2年は最多優勝回数を誇る名門、旭化成が制しています。
さて、ニューイヤー駅伝のエース区間は4区とされていますが、かつては2区がエース区間でした。
2009年より2区が分割され、現在の2区は一番短い区間となりました。
それと同時に、外国人選手の登録はこの2区のみに限定される事となりました。
他の駅伝でも外国人選手の人数制限が行われている事は多いですが、区間が1つに限定されている駅伝は珍しいです。
それ故に、ニューイヤー駅伝2区はランナーのほとんどが黒人選手で埋め尽くされる光景となりました。
他の駅伝のエース区間で黒人選手がごぼう抜きをみせる様子を思い浮ぶように残念ながら黒人ランナーに対抗できる日本人選手はごく僅かです。それも多くの日本人ランナーの中に数名の黒人ランナーが走るからこその光景なので、黒人選手が過半数を占めるようなニューイヤー駅伝2区では黒人ランナー同士の競り合いが見られるのです。
しかし少数ではありますが、2区を走る日本人ランナーも存在します。
チームにとってはこの区間をいかに乗り切るかによって順位が大きく変わってくる重要な役回りです。
ところが最初に紹介したように、この2区はニューイヤー駅伝全8区間の中で最短の区間なのです。全100kmのうち僅か8.3kmに過ぎません。
重要区間でありながら、エースを置くのも勿体ない距離。この区間は監督の手腕も試される区間なのです。
ここ3年のニューイヤー駅伝2区日本人トップの成績
2016年 村山紘太(旭化成) 区間24位 23:36 差1:04
2017年 鎧坂哲也(旭化成) 区間25位 23:23 差1:22
2018年 監物稔浩(NTT西) 区間29位 23:56 差1:11
裏を返せば、これより上の選手は全て外国人選手であるという厳しい現実もあります。
前回大会は最下位のカリウキ選手を除き、外国人ブービーの選手よりも日本人選手8人全員が下位という結果に終わっています。
歴代の最高記録は八木勇樹(旭化成)の23:20、最高順位は山崎亮平(中国電力)の区間15位です。
現実的には、今回いきなり日本人選手が区間賞を狙う事は難しいでしょう。
それであっても、日本人の中での新記録を狙った、比較的善戦した、粘りきった。
こうした"プチ好記録"に注目してみると、新たな発見があるかも知れません。