青山学院のV奪還で幕を閉じた今年の箱根駅伝。高速レースになるのは何となく予想がつきましたが、度肝を抜くようなタイムが次々飛び出しました。
まずは予想との答え合わせといきましょう。
1位 青山学院 +3
2位 東海 -1
3位 國學院 0
4位 帝京 +2
5位 東京国際 +3
6位 明治 +3
7位 早稲田 +5
8位 駒澤 -6
9位 創価 +7
10位 東洋 -5
11位 中央学院 0
12位 中央 +5
13位 拓殖 +1
14位 順天堂 -4
15位 法政 -8
16位 神奈川 -3
17位 日本体育 -2
18位 日本 0
OP 関東学生連合0
19位 国士舘 0
20位 筑波 0
誤差平均 2.76
今年は難しかったようにも思えましたが、見返してみれば良い予想ができていました。
定期的に時代の節目になる大会というものが存在します。10区が伸びて以降、総合タイムが11時間を初めて切ったのは2011年の早稲田大学ですが、アンタッチャブルレコードかと思われたこの記録は、それ以降優勝するには当たり前の成績となりました。
そして今年、2011年にあと21秒で優勝を逃した東洋大学は、あの年であれば優勝できるタイムで走りながらシードギリギリの10位に終わっています。
もはや、シードを取るのに11時間を切る必要がある時代に突入したといえるでしょう。今年が特別速すぎたと多くの人が思うはずです。しかし、来年当たり前のようにこの記録が抜かれていく様子もまた目に浮かびます。
設楽悠太の新記録以来、日本長距離陸上界の止まっていた時間が動き始めたと言われています。総合タイムも平成時代前半から中盤にかけては長い停滞時代を迎えていました。そして箱根駅伝界もまた、令和に再び動き出したようです。
シードが大きく入れ替わったのも新時代を感じさせます。王座を奪還した青山学院も安泰とは限らないでしょう。躍進した國學院、東京国際、創価。あるいは全くのノーマークだった筑波の出場。
予選会でも麗澤、駿河台といった新興勢が初参加を虎視眈々と狙っています。こういったチームを見て、さらに別のチームが自分達ももしかすればと勇気付けられる事もあるかも知れません。
それにしても、今年でなお記録が塗り替えられずに残った佐藤悠基や篠藤淳、参考記録ですが今井正人といったところは本当に凄かったのだと再確認させられます。
それでも更新不可能とすら思われたモグスの記録を日本人が抜いた今、来年に抜かれても驚きはありません。そういえば、山の神の登場もやや間が空いてきました。今井の記録が1:09:12であることを考えれば、1:09:30は絶対条件となりそうです。
亜細亜、東京農業、専修といったかつての常連校も随分と久しくなりました。今年出場を逃したチームも、1年で戻れなければ時代に取り残されてしまうという焦りもあるでしょう。令和の時代を彩るのはどのチームになるのか。スタートラインに立つチームすら予想もつきません。