時折苦しい場所がありますが、今場所はそれでした。あまり明確な争点がなく、盛り上がるかどうか不安な場所。開幕早々は無観客試合、残念なニュースもありました。
そんな場所をしっかりと大関2人が締めました。まだまだ安定感はありませんが、ここで乱世は一区切り付いた感があります。特に照ノ富士はここ1年で3回目の優勝。照ノ富士が1つの時代を切り開きました。
もちろん遠藤の存在も忘れてはいけません。かつて相撲が一番厳しい状況だった頃に彗星のごとく現れ大相撲界を救いましたが、今場所も彼の活躍によって救われたようです。
さて、その照ノ富士ですが年齢的にはもう若くないので、大横綱級まで優勝を重ねるとは考えにくいです。だからこそ、今のうちに優勝を重ねておきたいところです。2桁に乗せれば強豪横綱を名乗っても良いのではないでしょうか。
来場所白鵬が帰ってきてどうなるか。常々明言してきた東京オリンピックまで現役という言葉、ついぞ実現しなかった世代交代の一番。来場所照ノ富士が引導を渡して横綱に上がれば1つのストーリーが見える気がします。
しかしそうは簡単にいかないのもまた相撲です。今場所沈黙した隆の勝や大栄翔だって不気味な存在ですし、高安も一応は大関取りの場所となるでしょう。
ここでなお白鵬が時計の針を戻す可能性だってあります。一寸先は闇、
来場所は白鵬の進退、照ノ富士の綱取り、そこまで強い星ではないものの高安と御嶽海も2桁勝ちました。宇良も幕内へ帰ってきます。そして何より久々の地方開催。見所たくさんの名古屋場所になりそうです。
今場所注目していた力士たち
村田 西幕下3枚目 3勝4敗
残念ながら今場所はあと一歩及びませんでした。来場所、再び挑戦の場所となりそうです。
颯雅 東三段目100枚目 1勝6敗
ここでは家賃が高かったか、大負けに終わりました。それでも三段目クラスの力士と対戦できた経験はいつか効いてくるはずです。
白石桜 東序二段110枚目 2勝5敗
錦翁 東序二段111枚目 3勝4敗
錦星龍 西序二段112枚目 4勝3敗
序ノ口ですら勝ち越し経験の無かった錦星龍が序二段で勝ち越し。これは大躍進と言えるのではないでしょうか。やや失礼な物言いにはなってしまいますが、錦翁の善戦が一番驚きました。今場所の結果をもって、2番目に弱い力士の称号とは決別できそうです。
名古屋場所番付予想
上位
正代 大関 朝乃山
高安 関脇 御嶽海
若隆景 小結 明生
遠藤 前1 逸ノ城
大栄翔 前2 隆の勝
北勝富士 前3 琴恵光
豊昇龍 前5 阿武咲
上位は先場所に引き続き、上がる候補不在です。上位の明生以降、勝ち越したのが逸ノ城と遠藤だけで他は全滅。次に来る力士が12枚目9勝の琴恵光と非常に難しい編成になりました。かなり違和感がありますが、消去法でこのように予想しています。琴恵光は非常に番付に恵まれる形での上位初挑戦となりそうです。
幕内ー十両
↑ 千代ノ皇・徳勝龍・宇良・豊山
↓ 明瀬山・竜電・翠富士・天空海
ここは無難に決まりそうです。石浦は千秋楽勝って足りる星になりましたし、仮に負けていたとしても上がる候補が不在なので残留だったでしょう。
十両ー幕下
↑ 荒篤山・矢後・魁勝・阿炎
↓ 常幸龍・美ノ海・千代鳳・千代の海
ここも順当に決まりそうです。栃丸はまたしても不運な見送りとなってしまいそうです。この次に負け越して振り出しに戻ってしまう力士は多いので、あと1場所何とか勝ち越して欲しいですね。
美ノ海はあまり落ちる雰囲気のある力士ではなかったのですが、ここでの大負けには驚きました。