以前にも紹介した地味を卒業した力士・錦木が今場所も絶好調です。
初日に大関豪栄道を撃破すると、2日目には怪力栃ノ心に力勝負で勝ってしまうほど。そして3日目ついに横綱鶴竜から金星まで獲得してしまいました。
4日目の相手は今場所絶体絶命のピンチ横綱稀勢の里。2日連続の金星はあるか、もしかすれば稀勢の里最後の相手になるかも知れないと思ってみていましたが、今朝稀勢の里は引退を発表しました。
横綱最後の相手というのは、やがて将来映像として何度も見る事になります。貴乃花最後の相手が安美錦だったのは有名な話ですよね。
その点錦木の知名度も上がるのではと期待したのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。今日は錦木の不戦勝となります。金星としては扱われません。
そこでふと思ったのです。本当のラスト対戦相手は不戦の一番ではなかろうか。
不戦勝といっても通算の勝敗としてきっちり記録されます。相撲こそ取りませんが、ちゃんと土俵に出てきて勝ち名乗りを受けます。錦木も対稀勢の里の勝敗がある力士になるのです。
少し気になったので、6場所制以降の横綱最後の対戦相手と不戦敗の相手を調べてみました。
対戦 不戦敗
輪島 琴風 巨砲
曙 武蔵丸
※引退ではなく休場による不戦勝
こうしてみると、相撲を取っての相手には大物が多いですね。やはり横綱に決断をさせる力があったのでしょうか。不戦勝の勝ち名乗りを受けた力士達も有名な力士が多いですが、後の横綱大関は少なめです。
伝説の大鵬柏戸コンビの不戦敗の相手はどちらも福の花(最高位関脇)だったんですね。これもまた、知る人ぞ知る珍記録と言えるでしょう。
栃煌山と錦木は、これからどのような活躍を見せてくれるのでしょうか、期待しましょう。