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大相撲令和3年名古屋場所感想&秋場所番付予想 番付が現実に追い付いた日

 なかなか現れなかった横綱候補。なかなか定まらなかった第一人者。

 その状況を打ち払ったのは、あまりにも意外。一度は圏外に去ったかと思われた過去の力士でした。

 

 何はともあれ照ノ富士は文句なしの横綱昇進といえるでしょう。直近場所が優勝でない新横綱は久々ですね。大乃国以来34年ぶりとなりました。

 白鵬は最初から集中できていない場所では案外あっさり他力士の優勝や昇進を許しますが、本当に勝ちたいという意思が見える時は必ず優勝してきました。本気の白鵬を倒しての昇進は、今思えば日馬富士だけだったのではないでしょうか。それは今回も変わらず。定期的に休めば、永遠に優勝し続けられるのではないかとすら思えます。

 批判は受けていますが、闇落ちしている時の白鵬はとても強いです。優しい時にはどこか新星に期待を寄せる空気感に押されているように感じられて、ある種のエンターテイナーだと言えるかも知れません。

 もう何が起こってもおかしくありません。いつか照ノ富士が引退する時、当たり前のように現役で見送る白鵬がいる可能性すら、あながち冗談でも無くなりました。

 

× 白鵬はレジェンドに片足を突っ込んでいる

△ 白鵬はレジェンドにまげまでどっぷり

○ レジェンドが白鵬に片足を突っ込んでいる

 

 今場所だけを見れば見事なほどに2横綱編成が実情を表現していたといえるでしょう。暫くは2強時代となる可能性もあります。しかしそれもまた確実ではありません。

 白鵬照ノ富士も満身創痍、年齢も若くありません。貴乃花稀勢の里は長期休場後、復活したと思わせて翌場所再び休場し、翌々場所で散りました。古くは北の湖も進退場所での全勝優勝が最後の輝きとなりました。白鵬が真の復活をするために、まずはもう4年も遠ざかっている連続出場を果たすことです。

 照ノ富士に関しては毎場所膝の影響と言われながらもしっかりと相撲を取れているので、実は丈夫なんじゃないかとも思っていますが。

 圧倒的に見えても砂上の楼閣。それは蜃気楼か、本物か。さらに2人を脅かす存在が現れる可能性も充分あります。北青鵬はすぐにでも上がってくるでしょう。幕下上位で停滞してしまう前にさらに成長速度を上げて昇進。途中までスピード出世をしてくる力士は数いますが、この曲線を描けた力士は本物です。大横綱クラスにまでなる可能性があります。

 決まりかと思われた情勢で突然確変する力士がいればさらに面白いのですが。朝青龍白鵬が争っていた時代に何の前触れも無く琴欧洲が優勝した場所で、私は本格的に相撲に興味を持ちました。

 

 

 

場所前に注目していた力士

西前頭8枚目 碧山 7勝8敗

 今場所もやっぱり稽古場横綱。それにしても公称188キロですが、もっとあるように見えますね。

 

西幕下11枚目 土佐緑 3勝4敗

 復帰後の連続勝ち越しは残念ながらここでストップ。それでも幕下上位で互角に戦えるだけの力はあるようです。

 

序ノ口25枚目 白猿 3勝4敗

 思ったより弱くないぞ、この力士。白鵬もデビュー場所は序ノ口で3勝4敗でしたからね。体ができてくれば、強くなるかも知れませんね。

 

 

秋場所番付予想

  白鵬 横綱 照ノ富士

  正代 大関 貴景勝

 御嶽海 関脇 朝乃山(一部から夜乃街と呼ばれてしまっていました)

  明生 小結 高安

 逸ノ城 前1 隆の勝

 豊昇龍 前2 北勝富士

 若隆景 前3 霧馬山

 琴ノ若 前4 玉鷲

 大栄翔 前5 千代翔馬

 

 相変わらず三役がロックされてしまっています。今場所くらい張出を作ってあげても良さそうですが、前例からするとまだ作るほどでもない印象ですね。

 同じく幕内と十両の入れ替えも気になります。水戸龍は鳴り物入り入門からの十両番長になってしまっていましたが、ようやく昇進かと思われた矢先に幕内が開かない悲劇。豊山は確実なので、千代の国との比較になります。一応入れ替えと予想しますが、蓋を開けてみるまで分かりませんね。

 新十両力士には先述の北青鵬に加えて村田改め朝志雄の四股名がありました。三段目付出スタートのエリートで幕下筆頭まで番付を上げながら、怪我で序ノ口にまで落ちていた苦労人です。村田と服部桜(勝南桜)の取り組みは、大相撲史上最も実力差があった取り組みではないでしょうか。

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 新鋭力士にも期待しましょう。