化けない狐のB級応援!

一流所ではないし名脇役でもないけれど、ちょっとは活躍していて。 ブレイクはした事ないけれど、プチブレイクはしていて。 そんなB級を応援しよう。

98回箱根駅伝感想 11位~15位編

11位(往路10位・復路10位) 東海大学 予想順位11位

敢闘賞:吉田響1年 5区2位 1:10:44 チームを絶望の淵から救う救世主

来年度の風向き:

 

 あとわずか1kmのところで大逆転を許しシード落ち。東海大学としてはショックな結果でしたが、決して悲観することは無いと思います。元々今年は我慢の年でした。それでも、11時間を切れるだけのタイムを出すだけの力があることを証明しています。下級生主体のチームですし、新入生にも有望株が多いので、再浮上してくるのは時間の問題でしょう。そして何より、ニューヒーローが誕生しました。

 4区までは本当に苦しいレースでした。1区で順調な滑り出しを見せたかと思いきや、2区で13人抜かれ。山に突入した時点でシード圏内とは2分39秒の差があり、これは赤信号かといった様相でした。しかしやはり箱根は山の比重が高い、1年生の快走で一気にシード圏内へと舞い戻ってきました。怖さを知らない初の山登りが1番上手く走れるとは言われがちですが、それでも来年以降確実に計算できる山要因は確保できたことでしょう。

 復路も最後に抜かれたのはアクシデントなので、9区までにシード圏内で戦えたとプラスに考えるべきです。来年の予選会トップ最有力候補ですね。

 

 

 

12位(往路12位・復路11位) 神奈川大学 予想順位18位

敢闘賞:小林篤貴2年 9区9位 1:09:57 来年以降の核となれるか

来年度の風向き:

 

 上がれそうで、上がれず。大きなブレーキが無かった一方で、高速レースにはついていけなかった印象です。全ランナーがあとほんの少し速く走ればシード権に届きますが、これがまた難しいのです。

 一方でこの安定感は価値があります。確実に走ることで、得られる結果も多いはずです。1人でも化ければ、上位進出候補。比較的選手が揃っている2年(新3年)世代に、期待しましょう。

 

 

 

13位(往路11位・復路12位) 早稲田大学 予想順位1位

敢闘賞:石塚陽士1年 4区6位 1:02:20 1年にして悪い流れでも慌てない心の強さ

来年度の風向き:

 

 1年の頃から期待されていた世代の集大成。27分台ランナー3名を中心とした豪華布陣であわよくば優勝と目論んでいた今季。このような結果は誰も予想できなかったことでしょう。

 一体早稲田大学に何があったのか。オーダーは3本柱をいきなり1区~3区に起用した大逃げ想定の布陣でした。序盤重視とされているここ最近の駅伝ですが、意外にもこういった布陣は成功しないイメージがあります。

 猛烈な高速レースとなった1区でもついていけるはずだった井川がまず遅れ、早々に暗雲が立ちこめ始めました。2区の中谷も凡走、傷口は広がりました。結局中谷は最終学年不調続きでした。3区の太田はまずまずでしたが、本来の力を考えればもう少し良い順位で走りたかったところです。

 かくして大きなアドバンテージを取りたかった3区間を終えてシード圏内にすら入れず。準エース区間を任された1年生石塚の活躍で何とか10位まで上げましたが、結果的にこれ以降シード圏内に戻ることはできませんでした。

 主力世代が抜けるのでどうしても勝たなければならなかった大会で、この結果。お先真っ暗といった様相です。井川のリベンジだけではどうにもならないので、下からの突き上げが待たれます。油断していては、予選で足を掬われかねません。

 

 

 

14位(往路17位・復路3位) 明治大学 予想順位12位

敢闘賞:富田峻平3年 7区2位 1:03:02 次のエースを期待される活躍

来年度の風向き:

 

 毎年持ちタイムの割に結果が出ない明治大学。長い距離は苦手なのでしょうか。復路の結果を見る限り力はやはりあるようなので、良い循環さえできれば上位に進出できそうなものですが。タイム差自体はあまりないので、例えば5区が区間10位ペースであればシードは取れていました。本当に紙一重の差だった訳です。

 今年6人が起用された3年生。再びシード常連に戻れるかどうかは、来年が鍵となるでしょう。

 

 

 

15位(往路14位・復路16位) 国士舘大学 予想順位17位

敢闘賞:ランモイ・ヴィンセント 2区2位 1:06:41 もうじゃないほうとは呼ばせない

来年度の風向き:

 

 ここ数年と比較すれば、ヴィンセント以外も頑張りました。それだけに、今の4年が抜けてしまうのは残念です。安定して出場はできていますが、シード権を持っていたのは遙か昔。あともう1年ヴィンセントが残っていれば面白かったのですが。新しい留学生が来たとしても、ヴィンセント並の安定感を持った選手はそうそういません。やはり、6~7番目以降の選手の底上げが課題となりそうです。